3,000万円の贈与税はいくら?住宅資金なら最大1,000万円まで非課税にできます|仙台の宅建士が2026年最新版で解説

3,000万円の贈与税はいくら?住宅資金なら最大1,000万円まで非課税にできます|仙台の宅建士が2026年最新版で解説

この記事の結論

Q: 3,000万円を親からもらったら、贈与税はいくら?

A: 通常の暦年贈与なら 1,035.5万円の贈与税がかかります。

 

Q: 安くする方法は?

A: 住宅購入資金として受け取り「住宅取得等資金贈与の特例」を使えば、最大1,000万円が非課税になります。それ以外にも、相続時精算課税制度・暦年贈与の組み合わせで大幅な節税が可能です。

 

 

Q: 制度の期限は?

A: 2026年12月31日まで。延長されるかは未定です。期限内に贈与・契約・入居まで完了する必要があります。


こんにちは。仙台市の不動産エージェント、株式会社スイコーの澤口です。一級建築士・宅地建物取引士・AFP(認定ファイナンシャルプランナー)として、仙台で40年以上、住宅と不動産のご相談をお受けしています。

 

「親から3,000万円もらったら、贈与税っていくらかかるの?」

「住宅資金なら税金が安くなるって本当?」

「3,000万円の贈与、まるごと非課税にする方法はない?」

 

 

こうしたご質問が、住宅購入をお考えのご家族から本当によく寄せられます。

本記事では、2026年5月時点の最新制度に基づいて、3,000万円の贈与税を「いくらか」「どう減らせるか」「どこまで非課税にできるか」を、仙台で家を買う方の視点で丁寧に解説します。


1. 3,000万円の贈与税はいくら?ケース別の計算結果

贈与税の計算は、「特例税率(直系尊属からの贈与)」「一般税率」の2種類があります。親や祖父母からの贈与は特例税率が適用されます。

ケース1:何も対策しない場合(暦年課税・特例税率)

3,000万円を親から受け取った場合の計算:

  • 課税対象額 = 3,000万円 − 110万円(基礎控除) = 2,890万円
  • 贈与税額 = 2,890万円 × 45% − 265万円 = 1,035.5万円

つまり、3,000万円のうち約1,035万円が税金で消えることになります。これは住宅購入を圧迫する大きな負担です。

ケース2:住宅取得等資金贈与の特例を使った場合

省エネ等住宅を購入し、特例を適用すると:

  • 住宅取得等資金贈与の非課税枠: 最大1,000万円
  • 暦年贈与の基礎控除: 110万円
  • 課税対象額 = 3,000万円 − 1,000万円 − 110万円 = 1,890万円
  • 贈与税額 = 1,890万円 × 45% − 265万円 = 585.5万円

約450万円の節税になります。

ケース3:相続時精算課税制度を併用した場合

特例と相続時精算課税制度(特別控除2,500万円)を併用すると:

  • 住宅取得等資金贈与の非課税枠: 1,000万円
  • 相続時精算課税の特別控除: 2,500万円(累計)
  • 合計: 3,500万円まで贈与税ゼロ → 3,000万円なら全額非課税

 

ただし、相続時精算課税は将来の相続税計算で「持ち戻し」される点に注意が必要です(後述)。


2. 住宅取得等資金贈与の特例とは(2026年最新版)

正式名称は「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置」。父母や祖父母などの直系尊属から、住宅の新築・取得・増改築のための資金を贈与で受け取った場合、一定額まで贈与税がかかりません。

現行の非課税枠(2024年〜2026年12月31日)

住宅の区分 非課税限度額
省エネ等住宅(ZEH水準など) 1,000万円
一般住宅(上記以外) 500万円

これに加えて、暦年贈与の基礎控除110万円も併用できるため、

  • 省エネ等住宅 → 最大1,110万円まで非課税
  • 一般住宅 → 最大610万円まで非課税

 

となります。

 

「以前は3,000万円まで非課税だった」のは本当?

はい、2015年〜2021年頃は最大3,000万円まで非課税枠がありました。しかし、その制度は2021年末で終了しました。

 

現在の非課税枠は最大1,000万円(省エネ等住宅)です。古いブログやサイトで「3,000万円まで非課税」と書かれている情報は、すべて2021年以前の古い制度を指しています。古い情報を信じて贈与計画を立てると、想定外の高額な贈与税が発生する恐れがあるため、必ず最新情報をご確認ください。


3. 「省エネ等住宅」の判定基準は2024年から大幅に厳しくなりました

非課税枠1,000万円を使うには、購入する住宅が以下のいずれかに該当する必要があります。

省エネ等住宅の3要件(いずれか1つを満たす)

  1. 省エネルギー性が高い住宅 断熱等性能等級5以上 かつ 一次エネルギー消費量等級6以上(ZEH水準)
  2. 耐震性が高い住宅 耐震等級2以上、または免震建築物
  3. バリアフリー性が高い住宅 高齢者等配慮対策等級3以上

 

2024年の改正で省エネ性能の要件が引き上げられました。2025年4月以降の建築確認なら省エネ基準義務化により多くが該当しますが、中古住宅では証明書が取得できるかどうかが分かれ目になります。


4. 受贈者(お金をもらう側)の主な要件

  • 贈与を受けた年の1月1日時点で 18歳以上
  • 贈与者の **直系卑属(子・孫)**であること(配偶者の父母は対象外)
  • 贈与を受けた年の 合計所得金額が2,000万円以下(40㎡以上50㎡未満の住宅は1,000万円以下)
  • 取得する住宅の 床面積が40㎡以上240㎡以下で、その2分の1以上が居住用
  • 贈与を受けた年の 翌年3月15日までに住宅を取得し、遅くとも翌年12月31日までに居住

特に最後の「翌年3月15日までに取得・12月31日までに居住」は、引渡しが遅れがちな注文住宅で要注意です。


5. 親が60歳未満でも使える「相続時精算課税制度」

通常、相続時精算課税制度は60歳以上の親からの贈与に限られますが、住宅取得等資金の贈与に限り、親が60歳未満でも使える特例があります(2026年12月31日まで)。

さらに2024年からは、相続時精算課税制度に年110万円の基礎控除が新設されました。

 

ただし、相続時精算課税を選択すると、その親からの贈与は二度と暦年贈与に戻せません。また贈与した財産は将来の相続税の計算に持ち戻されます(住宅取得等資金贈与の非課税分は持ち戻し対象外)。

 

「暦年贈与で毎年少しずつ」「相続時精算課税でまとめて」どちらが得かは、ご家族の資産状況・親御さんの年齢・将来の相続見通しによって大きく異なります。


6. 2024年の重要改正:暦年贈与の「持ち戻し期間」が3年→7年に

2024年1月1日以降の贈与から、相続開始前の暦年贈与が相続財産に持ち戻される期間が 3年から段階的に7年へ延長されました。

 

つまり、「年間110万円ずつ計画的に贈与して相続税を減らす」という従来の戦略は、7年前から計画していないと効果が薄まるようになりました。住宅取得のタイミングで、ご家族全体の資産設計を見直す絶好の機会です。


7. 仙台で家を買う方が見落としがちな5つの落とし穴

失敗1:申告を忘れる(税額ゼロでも申告は必須)

非課税枠を使う場合、贈与税が0円でも翌年2月1日〜3月15日に贈与税の申告が必要です。申告しないと特例が使えず、全額課税されます。

失敗2:贈与のタイミングを間違える

「契約日ではなく、贈与を受けた日(資金移動の日)」で判定されます。

失敗3:中古住宅で証明書が取れない

中古マンション・中古戸建てで省エネ等住宅の枠(1,000万円)を狙う場合、売主・仲介業者と早めに証明書取得の段取りを組まないと、引渡しまでに間に合わないケースがあります。

失敗4:仙台市の補助金との重複を理解していない

仙台市には「せんだい健幸省エネ住宅補助金」をはじめとした独自の補助制度があります。贈与税の非課税枠と補助金は別制度なので併用できますが、住宅性能の証明書類は共通して必要になることが多いため、一度の検査で両方の証明を取る段取りが効率的です。

失敗5:義理の親からの援助は対象外

 

直系尊属(実の父母・祖父母)からの贈与のみ対象です。配偶者の親(義父母)からの贈与は適用できません。


8. 申告に必要な主な書類

  • 贈与税の申告書
  • 戸籍謄本(贈与者と受贈者の関係を証明)
  • 源泉徴収票など所得を証明する書類
  • 住宅の登記事項証明書
  • 売買契約書・工事請負契約書のコピー
  • 省エネ等住宅の場合:住宅性能証明書/建設住宅性能評価書/長期優良住宅認定通知書 など

9. まとめ:3,000万円の贈与を最も得に使うには

状況 推奨パターン 贈与税の負担
住宅を買う・建てる予定がある 住宅取得等資金贈与の特例(1,000万円)
+ 暦年贈与(110万円)
約585万円
→ 精算課税併用で0円も可能
住宅取得とは別に贈与を受ける 暦年贈与で複数年に分散、または相続時精算課税 計画次第で大幅圧縮可能
何も対策しない 暦年課税(特例税率) 約1,035万円

💡 3,000万円という大金は、計画次第で贈与税が0円から1,035万円まで1,000万円以上の差が出ます。これは家1軒分の頭金に匹敵する金額です。

3,000万円という大金は、計画次第で贈与税を0円から1,035万円まで、つまり1,000万円以上の差が出ます。これは家1軒分の頭金に匹敵する金額です。


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注:本記事は2026年5月時点の法令・公的情報に基づいて執筆しています。具体的な税額・適用可否については、税理士または所轄税務署にご確認ください。