
家じまいを考えはじめたら-仙台で後悔しないための10の手順
物語:国見ヶ丘の高台に立つ一軒の家から
仙台市青葉区国見ヶ丘。緑に囲まれた坂道の上に、築35年の木造住宅が佇んでいます。
そこに住む70代のご夫婦、Sさんご夫妻は、子どもたちがそれぞれ県外で家庭を持ち、今は夫婦ふたりの静かな暮らしです。
春には庭の梅が咲き、夏は裏山からヒグラシの声が届く。思い出が詰まったこの家に、何ひとつ不満はない。
けれど、ふとした瞬間に思うのです。「この家、いつまで自分たちで維持できるだろうか」と。
ご主人は最近、階段の上り下りに少し不安を覚え、奥さまは冬の給湯機(二代目)の故障に戸惑いました。
修理を頼んだ業者さんから「部品がもう製造されていません」と言われ、時の流れを実感。
車がないと不便な立地。
近所でも、住む人がいなくなった空き家を見かけるようになってます。
「私たちも、元気なうちに“家じまい”を考えておいた方がいいのかもしれないね」
そんな会話をきっかけに、Sさん夫婦は家じまいの進め方を調べ始めました。
しかし、調べるほどに疑問が増えていきます。
「相続登記って義務化されたの?」
「解体しないと売れないの?」
「どこから手をつければいいの?」
同じように悩む方が、仙台でも年々増えています。
では、どんな手順で進めれば安心して家じまいを終えられるのでしょうか。
家じまいの理想的な10ステップ(2025年版)
1. 家族で「目的」と「期限」を決める
まずは、家族で「なぜ今家じまいをするのか」「いつまでに完了したいのか」を共有します。
本人の意思と、子ども世帯の希望を早めに擦り合わせておくことが、トラブル回避の第一歩です。
2. 現状を整理する
登記簿謄本、固定資産税の評価証明書、建物図面、住宅ローン、保険などをまとめて、“わが家の台帳”を作りましょう。
建物の老朽度、耐震性、省エネ性も確認します。
3. 制度とリスクを把握する
2024年4月から相続登記が義務化され、3年以内に登記しないと過料の可能性があります。
また、「管理不全空家等」制度により、管理が不十分な空き家は固定資産税の優遇が外れることも。
つまり、「そのまま放置」が一番のリスクです。
4. 専門家チームをつくる
司法書士・税理士・不動産業者・一級建築士事務所・遺品整理業者など、信頼できる専門家を組み合わせてチーム体制に。
仙台市では空家等対策ネットワークを通じて相談も可能です。
5. 家財整理(生前整理)
思い出と物の整理は、体力と気力のあるうちが理想。
写真やアルバム、図面などはデジタル化して残すのもおすすめです。
6. 不動産の方針を決める
「住み継ぐ・貸す・売る・解体する・国庫帰属」の5つの選択肢を比較し、家族で合意を形成します。
仙台市では、特定空家除却促進補助金などの制度もあります。
7. 実行フェーズへ
相続登記 → 名義整理 → 売却または賃貸契約 → 解体手続きなど、具体的な動きをスケジュール化します。
アスベスト事前調査や近隣対応も忘れずに。
8. 税務と精算を締める
売却益には譲渡所得税がかかる場合もあるため、税理士に確認を。
相続税や不動産取得税の特例を活用することで負担を抑えられます。
9. 「想い」を記録する
家族写真や手紙、動画メッセージを残しておくことで、家は物理的に手放しても心の継承ができます。
10. 定期点検で“やりっぱなし”を防ぐ
計画書を作成したら、1年ごとに見直しましょう。制度改正や家族の状況に合わせて柔軟に調整することが理想です。
まとめ:家を「しまう」とは、暮らしを「つなぐ」こと
家じまいとは、決して“終わり”のための作業ではありません。
家族の想いを受け継ぎ、次の世代が前を向けるようにするための“橋渡し”です。
スイコー不動産では、一級建築士事務所としての診断力と、不動産業の実務経験を活かし、
法務・建物・税務を一体でサポートする「家じまい総合相談」を承っています。
「元気なうちに、わが家のこれからを考えたい」
その想いを、どうぞ私たちにお聞かせください。
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