介護施設への入居が決まったら。実家売却の「ベストなタイミング」と手順(仙台版)

認知症リスクと3000万控除、期限から逆算
売るなら“今”が安全

こんにちは! 仙台市の不動産エージェント

仙台不動産情報ライブラリー

を運営しているスイコーの澤口

(一級建築士、宅地建物取引士、Affiliated Financial Planner)

です。

 

今回のテーマは

介護施設への入居が決まったら

実家売却の「ベストなタイミング」と手順


物語:安堵の次に来た「入居金ショック」

「入居先、ようやく決まったね」
——家族みんながホッとしたのも束の間。
提示された費用の欄を見て、手が止まります。

  • 入居一時金(または前払金)

  • 月額費用(家賃・管理費・食費・介護費など)

  • 追加費用(オムツ、医療、通院付き添い…)

 

仙台市内でも、掲載データ上の目安として入居一時金の“中央値”が数十万円〜200万円前後、月額も十数万円〜二十数万円と幅があり、施設のタイプやグレードで大きく変わります(平均値は高額施設に引っ張られやすいのが特徴です)。
「実家を売れば…」と思う一方で、いつ売るかで資金計画の成否が変わることに気づきます。


施設入居と自宅売却は「セット」で考えるべき理由

施設入居が決まった時点で、実家売却を後回しにすると起きやすいのがこの2つです。

 

1) 資金ショート(想定以上につなぎ費用が続く)

不動産の売却は、仲介(一般的な売り方)なら3〜6ヶ月程度を見込むのが現実的です。
つまり、入居後に動き出すと、月額費用+空き家維持費(固定資産税、光熱、見回り、修繕)が同時にのしかかります。

 

2) 資産凍結(認知症リスク)

 

売買契約は本人の意思能力が前提です。

意思能力がない状態での契約は無効になり得て、制度を使う場合も手続きが必要になります。
さらに、成年後見人が居住用不動産を処分(売却等)するには家庭裁判所の許可が必要で、許可なしの処分は無効になります。 
「そのうち売ろう」が、“売りたいのに売れない”に変わる典型パターンです。


タイミングの解説:売り先行 vs 入居(移動)先行

ここはご家庭の状況で最適解が分かれます。
結論から言うと、
“資金の確実性”を取るなら売り先行、“生活の安定”を取るなら入居先行です。

比較項目 A:売り先行(現金化重視) B:入居先行(安全・早さ重視)
最大のメリット

資金計画が狂わない

売ったお金で施設を選べる

親の安全を即確保できる


(介護・通院環境が整う)

お金の流れ

売却代金 → 入居費用へ

持ち出しが少ない

貯蓄 → 入居費用へ

売れるまで「つなぎ資金」が必要

リスク

「仮住まい」が必要かも

売れるまでどこに住む?

「空き家リスク」が発生

売れない期間の管理・劣化

認知症リスク

回避しやすい

元気なうちに売却契約が可能

注意が必要

進行すると「後見人」が必要になる

向いている人

✅ 資金に不安がある

✅ 親の判断能力がしっかりしている

✅ とにかく親の体調が心配

✅ 当面の費用を立て替えられる

 

認知症対策は「軽く」ではなく「早めに一手」

  • 家族信託:元気なうちに設計できれば、認知機能低下後の資産管理・売却の選択肢を残しやすい(※登記手続き等が重要) 

  • 成年後見制度:発症後の現実解になり得る一方、家庭裁判所の許可が必要で時間も手間もかかる

 


税制のポイント:3000万円特別控除「3年ルール」を逃さない

施設入居で実家を空けるケースで特に大事なのが、居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除です。

❶タイムリミット(超重要)

住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る必要があります。
例:2025年3月に転居(施設入居)して住まなくなった → 2028年12月31日が目安の期限。

❷つまずきやすい注意点(要点だけ)

  • 過去に同特例などを使っていると制限がある

  • 親子・夫婦など「特別な関係のある人」への売却は対象外

  • 更地で売る場合も条件が絡むことがある(解体・活用の仕方で扱いが変わるため、税理士等に確認推奨)

 

※税は個別条件で結論が変わります。

売却方針(現況売り/解体/賃貸化)を決める前に、控除要件を先に確認すると安全です。


例外:「建物を残せば安泰」ではない

ここが重要です。
ボロボロのまま放置して行政から「勧告」を受けると、住宅用地の特例が外れる可能性があります。
国交省資料でも、空き家対策として住宅用地特例の解除が措置として整理されています。 

実務的にも、自治体が「管理不十分な空き家」「特定空家等」等として勧告を行った場合に、住宅用地特例が解除される旨を案内している自治体があります。

つまり、

  • 「建物がある=ずっと1/6」ではない

  • 危険・衛生・景観などで“放置認定”が進むと、建物があっても更地並み課税が起こり得る

だからこそ、解体を急ぐ前に「維持するのか/売るのか/いつ壊すのか」を戦略で決める必要があります。


入居資金と実家売却、同時に逆算しませんか

介護施設の費用は、仙台市内でもデータ上の中央値・平均値に大きな開きがある通り、「どの施設を選ぶか」で資金計画がガラッと変わります
そして不動産売却は、動き出してから現金化まで3〜6ヶ月を見込むのが基本です。 

 

スイコー不動産では、

 

  • 施設費用(入居一時金・月額)に合わせた売却スケジュール作成

  • “売り先行/入居先行”の家計への影響比較

  • 認知症リスクを踏まえた売却の段取り(必要なら専門家連携)
    をセットで整理し、「いつ何をするか」を一枚の計画に落とします。

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よくある質問

Q1. 施設に入ってから実家を売っても間に合いますか?
A. 間に合うこともありますが、売却は一般に3〜6ヶ月かかるため、入居費用の「つなぎ資金」が必要です。

Q2. 親が認知症になったら、実家は売れませんか
A. 本人の判断が難しいと売却が止まることがあります。早めに家族で方針を決め、必要なら制度(家族信託・後見)を検討します。

Q3. 3000万円特別控除はいつまで使えますか?
A. 原則、住まなくなってから「3年目の12月31日まで」に売る必要があります。期限から逆算が大切です。


▼無料でお使いいただけます。


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