耐震診断でわかることと耐震補強の考え方 その3 仙台不動産情報ライブラリーcolumn273

こんにちは! 仙台市の不動産エージェント

仙台不動産情報ライブラリー

を運営しています

スイコーの澤口です。

 

本日は前号からの続き

耐震診断でわかることと耐震補強の考え方 その3

 

というタイトルで

情報配信をしたいと思います。


木造は地震に弱いはウソ


木造住宅は地震に弱いと言われてきました。

 

しかし、それは正しい事実ではありません。

 

木造が決して弱いということではなく、

 

どのように造ったかが問題なのです。

 

 

鉄筋コンクリート造や鉄骨造は構造計算書等

 

を建築確認申請時に提出する義務があります

 

が、木造2階建て以下の場合には提出義務

 

がありません。

 

 

これは建築基準法第6条第1項第四号に定

 

められていることであり、そのような建物

 

を四号建築物と呼んでいます。

 

 

この構造計算書等の提出義務がないことで、

 

住宅の性能等は設計した建築士の判断に

 

委ねられている状況です。

 

 

そのために耐震性能のレベルに差が生じる

 

要因になっています。

 

 

地震に弱い木造住宅が多く造られる背景に

 

は、住宅そのものの基本性能よりも他の要素

 

に建築主の要求が強いこともあります。

 

 

例えば、間取りなどにおいて広いリビングや

 

吹き抜け、大きな窓を沢山設けたり、デザイ

 

ン性に凝ったり、高価な設備機器などを選択

 

するなど、建築主にとって分かりやすい部分

 

についての要望に予算を振り向けたプランニ

 

ングになってしまい、構造を初めとする住宅

 

性能については、法律上の最低限に抑えられ

 

る傾向になってしまうのです。

 

 

そのため大規模地震の際に木造住宅に被害

 

が多くなっているのです。

 

 

しかし、性能を高めた住宅(性能評価住宅や

 

長期優良住宅など)はあまり被害を受けてい

 

ません。

 

 

また、東京オリンピック2020の開会式等

 

が行われる新国立競技場はコンペにて木造建

 

築が選ばれ、完成に向けて工事が進んでいま

 

す。このように現在の日本では木造の公共建

 

築物が次々に計画されているのです。

 

 

これは構造に関する研究が進み木造の大規模

 

建築物においても耐震性に優れた建物が造れ

 

るようになったからなのです。

 

 

このことからも木造は地震に弱いということ

 

が誤解に基づいた風評であるとお分かりいた

 

だけだでしょうか。


住宅の耐震診断でわかること


建築基準法等は何度となく改正を重ねていま

 

す。建築した当時の基準そしてどのように

 

設計・施工したのかで木造住宅の耐震性能

 

において大きな差になっています。

 

 

また、地震力を何度も受けてしまうと木造

 

に限らず建物にはダメージが及んでしまい

 

ます。

 

 

仙台市内においては、2011年3月11日の

 

東北地方太平洋沖地震(最大震度7)にお

 

いて仙台市宮城野区苦竹にて震度6強、

 

仙台市青葉区大倉、仙台市青葉区作並、

 

仙台市青葉区雨宮、仙台市青葉区落合、

 

仙台市宮城野区五輪、仙台市若林区遠見塚、

 

仙台市泉区将監にて震度6弱が観測されてい

 

ます。(気象庁発表の観測地点)

 

 

その後も余震が続きました。その度に住宅

 

自体も揺さぶられ続けたのです。

 

 

特に2011年4月7日のマグニチュード7.4の

 

大規模余震では仙台市内が停電し、再び

 

生活に支障が生じました。

 

 

宮城野区で震度6強、青葉区と若林区で震

 

度6弱、泉区が震度5強、太白区が震度5

 

弱が観測されています。

 

 

この大規模余震にて、被害が拡大した建物

 

が多くあったのです。

 

 

ダメージを受けた状況のままで、もしもまた

 

大規模地震が発生した場合には、倒壊する

 

住宅が増える可能性があります。

 

 

東日本大震災の時に住宅に被害がなかったか

 

らうちの家は安全なのだと決めつけるのは早

 

計ではないでしょうか。

 

 

次は日本木造住宅耐震補強事業者協同組合

 

(通称:木耐協)がリリースした

 

「耐震診断結果報告書の解説書」

 

の「耐震診断でわかること」です。

(木耐協「耐震診断でわかることと耐震補強の考え方」より引用)

 

木造住宅を耐震診断すると建物の地震に対す

 

る強さ(耐震性)が「上部構造評点」という

 

点数で示されます。

 

 

その結果によって4段階に判定します。

 

4段階は

1.5以上 倒壊しない

1.0以上~1.5未満 一応倒壊しない

0.7以上~1.0未満 倒壊する可能性がある

0.7未満 倒壊する可能性が高い

に分けられます。

 

 

耐震診断は、大まかには次の4つの観点に

 

て評価します。

 

 

壁の量(強さ)

壁の配置バランス

柱と土台・梁の接合

劣化状況

 

になります。

 

 

耐震診断の結果により、耐震改修工事や

 

維持管理計画によるメンテナンスを行い

 

住宅を安全な状態に保つことで安心した

 

生活を送れるのではないでしょうか。

 

 

仙台市内で活動する

仙台不動産情報ライブラリー

(運営:株式会社スイコー)の

澤口(さわぐち)でした。

 

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