
仙台の防災収納術
非常持ち出し袋の置き場所とローリングストック
「買っておしまい」が一番危ない。3.11で“開かなかった扉”
結論からいきます。非常持ち出しの基本は 「玄関」+「寝室(枕元)」の二段構えです。
玄関に置く理由:逃げる導線の“途中”にある
避難の出口は玄関であることが多い。だから「最後に取りに行く」のではなく、通過点に置く。
ここで勘違いしがちなのが、「玄関=何でも置いていい場所」ではない点です。
玄関周りが散乱すると、逃げ道そのものが塞がります。
だからこそ、玄関の防災バッグは
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通路の外(壁際・下駄箱横など)
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つまずかない高さ・位置
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倒れないように固定(フックやストッパー)
この“置き方込み”で成立します。
枕元に置く理由:真っ暗・裸足・混乱の中で「最短で掴める」
地震は就寝中にも来ます。停電で真っ暗、足元はガラス片や落下物の可能性。
枕元に置くのは、起き上がった瞬間に確保できるからです。
「押し入れ」はNG!防災の二段構え
生き残るための「枕元」と「玄関」配置術
「取りに行けない」=「無いのと同じ」
✅ 底厚の靴・スリッパ (ガラス踏み抜き防止)
✅ 手袋・ホイッスル
✅ ヘルメット・防寒具
⚠️ 通路を塞がないよう壁掛け・固定!
押し入れの奥はNG。リュックは「玄関」か「枕元」へ
バブル期や高金利時代に買ったマイホームは、売った瞬間に「売却損(譲渡損失)」が出やすい。仙台でも、住み替えや相続をきっかけに、この悩みに直面する方は少なくありません。
ここで大事なのは、何もしなければ、その赤字は“ただの損”で終わるという点です。
不動産の譲渡損失は、原則として給与や年金と損益通算できません。
ただし、マイホーム(居住用財産)には例外が用意されています。一定の要件を満たすと、譲渡損失を「税務上使える赤字」として扱える特例があります。
なお、実際の「譲渡損失の金額」は、購入価格と売却価格の差だけで決まりません。取得費(購入時の諸費用、リフォーム等)や譲渡費用(仲介手数料等)、建物の減価償却などが絡みます。ここは一度、数字を整理してから判断してください。
家具転倒防止は「逃げ道」を塞がないためにやる
家具固定というと「ケガ防止」のイメージが強いですが、もっと現実的な目的があります。
逃げ道(玄関・廊下・寝室の出口)を塞がないためです。
背の高い家具が倒れて廊下を塞ぐ。引き戸の前に倒れて開かない。
これで、防災リュック以前に人が動けません。
やることはシンプルです。
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玄関~廊下沿いの家具ほど優先して固定
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寝室の出口付近に、倒れる家具を置かない
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家具の上に重い物を置かない(落下が凶器になります)
「家の中の避難動線」を確保する。
これが、買い物より先にやるべき防災です。
備蓄専用の部屋はいらない。「ローリングストック」という考え方
「備蓄は大事」と分かっていても、続かない。期限が切れる。場所がない。
だから私は、ローリングストック(日常備蓄)をおすすめします。
ローリングストックとは、
普段食べる・使うものを少し多めに持ち、使った分だけ買い足して常に一定量を保つやり方です。
“非常食を特別扱いしない”から、続きます。
具体的な食材例(まずはここから)
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水(箱で買い、普段飲んで減ったら補充)
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レトルト(カレー、丼、スープ)
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パックご飯、缶詰、乾麺
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常温で回せるおやつ(家族の安心になるもの)
ポイントは「高級な長期保存食」から始めないこと。
普段の棚に、少し多めでいいんです。
まとめ:防災は「特別なこと」ではなく「生活の一部」に
今日の結論は3つです。
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押し入れの奥に防災リュックはNG(扉の開閉障害・散乱で取り出せない可能性)
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置き場所は「玄関」+「枕元」に分散(その場で掴める/逃げる途中で拾える)
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ローリングストックで“期限切れ”を無くす(普段使いで回す)
防災は“イベント”ではありません。
生活習慣です。今日、置き場所を変える。玄関を片付ける。水を一箱多めに買う。
それだけで、あなたの家の「生存率」は上がります。
6. よくある質問(Q&A)
Q1. 玄関に置くと邪魔になりませんか?
A. 邪魔になる置き方がダメです。玄関は避難通路なので、壁際の“通路外”に固定して置いてください。
Q2. 押し入れの下段なら大丈夫ですか?
A. 下段でも、扉のズレや前に物が倒れて塞がる可能性があります。優先すべきは“取り出しやすさ”です。
Q3. リュックは1つにまとめた方が良い?
A. まとめるほど重くなり、置き場がなくなります。枕元に一次、玄関に主力の“二段構え”が現実的です。
Q4. ローリングストックは何から始めれば?
A. 水とレトルトからで十分です。「普段の棚に少し多め → 使ったら買い足す」だけで仕組み化できます。
Q5. マンションで玄関が塞がれたらどうする?
A. マンションの防災では、玄関から出られないケースも想定します。バルコニー側からの避難経路や、隔て板(戸境)を使った隣戸避難など、建物ごとのルール・表示を事前に確認してください(※やり方は物件で違います)。
お好みの方法でご相談ください。
受付時間:10:00~12:00、13:00~17:30(定休日:日曜日)
この記事を書いた人
澤口 司 株式会社スイコー 代表取締役
一級建築士・宅地建物取引士・Affiliated Financial Planner。「建築」と「不動産」の両面から、資産価値を守る提案。複雑な相続問題も、プロの知見でシンプルに解決へと導きます。
