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カルテのある住宅とカルテのない住宅 仙台不動産情報ライブラリーcolumn13

こんにちは! 仙台市の不動産エージェント

仙台不動産情報ライブラリーを運営していますスイコーの澤口です。

 

本日は

カルテのある住宅とカルテのない住宅

 

というタイトルで情報配信をしたいと思います。

 

 

○診療録 カルテ

仙台でも全国どこでも病院へ行って診療を受けると医師が何やら書いているのを見ると思います。

これは診療録(カルテ)が(内容がよく分かりませんが)作成されているんですよね。

 

これは、医師法施行規則第23条に「診療録の記載事項は、次の通りである。」とし、

1号 診療を受けた者の住所、氏名、性別及び年齢

2号 病名及び主要症状

3号 診療方法(処方及び処置)

4号 診療の年月日

となっていることから、法律で義務づけられている行為です。

 

昨今は電子カルテシステムが普及しており、厚生労働省は通知にて電子媒体による保存を承認するとともに「法令に保存義務が規定されている診療録及び診療諸記録の電子媒体による保存に関するガイドライン」を発表しています。

 

電子カルテシステムの恩恵として、例えば歯医者に行った際に以前撮影したレントゲン写真がモニターへ映しだされ、現状と比べながら説明を受けた時に分かりやすく、すごい便利になったものだと思ったことがあります。私たちの身体を日頃守っている住宅へも、その仕組みが導入されつつあるのです。

 

 

○造られたプロセスがわからない

住宅は一生で一番高価な買い物ですよね。取りあえず雨露しのげて寝ることが出来ればいいという時代と違って、現在の住まいは安全であり安心して暮らせるということが求められています。ところが、住宅がどのように建築されたのか、どのように維持管理されてきたのかなどを記録に残す方法が確立していませんでした。

 

住まいに何か不具合が生じても、以前の情報がないために現状の症状より推測して対応するしかありませんでした。リフォームする場合に、「やってみなければ分からない」という職人さんが多いのも造り手によって施工方法やその後の劣化状況など不明な部分が多いからです。

 

まして、住み継いだ家や中古住宅を購入した家の場合は所有者へお聞きしても情報がまったくないため、尚更分からないことだらけです。

 

昔の住宅はシンプルな建築方法で造られていました。大工さんが基礎工事もしていたりしたのです。現在は高度な建築方法となり、分業化が進みかつ専門職でなければ携われない仕事があります。よって記録そしてその保管の必要性、重要性が高くなっているのです。

 

 

○住宅のカルテ 住宅履歴情報

国が推奨しているのが「いえかるて」というシステムです。これは住宅履歴情報のことです。

 

住宅の設計、施工、維持管理、権利及び資産等に関する情報を指し、住宅所有者が蓄積し活用していくものです。国の認定機関のサーバーへ個別の情報として登録するようになっています。

 

病院のカルテは自ら管理することが出来ませんが、住宅のカルテは自ら管理することが可能です。業者を変える時にも資料を渡しやすく、またセカンドオピニオンを活用しやすくもなります。

 

「いえかるて」は住宅を扱う事業者には一般的なシステムになっていますが、医療のように法令で規制されているものではありません。「いえかるて」は住宅所有者(消費者)にとってとてもいいシステムだと私は考えています。しかし、見方を変えると不都合だと考える事業者もいるかもしれません。

 

 

○仙台でいち早く取り組んで

当社は、10年前に仙台市内のシステム開発事業者と組んで国の先導的モデル事業として「いえかるて」システムの開発に取り組み始めました。取り組みを進めるにあたり、理想と現実のギャップに尻込みしたくなる思いをしました。

 

住宅の現場は工場のような管理は出来ません。予算・コスト面から現場監督が常駐することをしません。職人や専門業者に任せなければならない部分が多くあります。限られた工期にて施工を進めるため、正確に記録することの難しさを思ったからです。

 

しかし、将来を考えた時に住宅を扱う者の使命として、避けては通れない道であると覚悟を決めて、突き進み始めました。「いえかるて」への取り組みはごまかしがきかないという環境を作り出します。

 

このシステムがすべての住宅に備わるようになれば悪徳・悪質業者は淘汰され生活者も安心して住宅関係のことを業者に相談できる環境になってくるものと期待しています。

 

 

 

仙台市内で活動する仙台不動産情報ライブラリー

(運営:株式会社スイコー)の澤口(さわぐち)でした。

 

Tel:022-374-0011

 

 

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