マンションの大規模修繕における利益相反が発生 仙台不動産情報ライブラリーcolumn64

こんにちは! 仙台市の不動産エージェント

仙台不動産情報ライブラリーを運営していますスイコーの澤口です。

 

本日は

マンションの大規模修繕における利益相反が発生

 

というタイトルで情報配信をしたいと思います。

 

 

○マンション購入前に調べておく必要のあること


マンション購入前に確認しておきたいのが管理組合規約です。それだけでは管理組合の実態把握することは難しいものの、少なくとも規約がどのようになっているのかについて十分に理解しておくことは最低限必要です。

 

また、修繕積立金残高と滞納額、管理組合の借入状況、これまで実施してきた修繕履歴とその内容などについても調べ、購入後に必要となってくる費用について把握しておくことがおすすめです。

○マンションは大規模修繕が必要です


マンションは新築後に定期的な大規模修繕を必要とします。マンション大規模修繕工事の発注等において、施工会社の選定に際し、発注者たる管理組合(マンション区分所有者等による団体)の利益と相反する立場に立つ設計コンサルタントの存在が国より指摘されています。

その指摘事例は、設計コンサルタントが、自社にバックマージンを支払う施工会社が受注できるように不適切な工作を行い、割高な工事費や、過剰な工事項目・仕様の設定等に基づく発注等を誘導するため、格安のコンサルタント料金で受託し、結果として、管理組合に経済的な損失を及ぼす事態のことです。

○マンションには利益相反の事例がある


国土交通省は、平成30年5月11日にに「マンション大規模修繕工事に関する実態調査を初めて実施」を公表しました。実態調査を公表して管理組合等において自らと同規模のマンション群における大規模修繕工事、設計コンサルタント業務量等を大規模修繕工事の検討において参照することを可能にしました。

(1)大規模修繕工事について

●大規模修繕工事の工事内訳(工事金額ベース)

・外壁関係(外壁塗装及び外壁タイル)24.0%、防水関係(屋根防水及び床防水)22.0%、仮設工事19.2%

・工事回数による特徴

2回目では給水設備が増加、3回目以上では建具・金物が増加

 

●大規模修繕工事金額(工事ごと)

【戸あたり】75万円~100万円;30.6%、100万円~125万円;24.7%

【m2あたり】10.000円~15,000円;41.%、5,000円~10,000円;31.8%

(2)設計コンサルタント業務について

●設計コンサルタント業務の業務内訳(人・時間ベース)

・調査、診断;15.2%、設計;31.8%、施工会社選定への協力;8.1%、工事管理;40.3%、長期修繕計画の見直し;3.6%

・工事回数による大きな違いはない。

 

●業務量(人・時間)

・100~200人・時間;31.1%

※設計コンサルタント業務は個別性が高くバラツキがあるため、データを参照しつつ、必要に応じて公的な相談窓口を活用することも有効

 

(国土交通省公表資料より引用)

また、国は「マンション修繕積立金に関するガイドライン」「長期修繕計画標準様式、長期修繕計画作成ガイドライン・同コメント」「改修によるマンションの再生手法に関するマニュアル」等のガイドラインを公表しています。

 

管理組合は、これらを活用することで設計コンサルタントによる利益相反を防ぐことが出来るかもしれません。ただし、管理組合は区分所有者で構成されており、区分所有者の中でどれほどこれらについて学習して理解を深められるかが課題となります。修繕積立金の負担を増やさぬようにひとり頑張ろうとしても、もしかして大半の区分所有者がお金を必要以上支払うのは嫌だけれども、先の事柄等について努力するのは面倒だなぁと思うと、結果として管理会社や設計コンサルタント任せにしかならないかもしれません。ここが共同住宅であるマンションの難しさかなと思います。

 

 

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(運営:株式会社スイコー)の澤口(さわぐち)でした。

 

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